昆虫の世界でも特に働きものは?と尋ねられたら、「ミツバチ」と答えます。
なぜって?
それはこれからミツバチの生態と絡めてお話ししたいと思います。
ミツバチの寿命も階級化されているのか?
ミツバチは社会性昆虫と呼ばれ、その役割が決まっています。女王バチ、働きバチ、オスバチの3種類です。女王バチと働きバチは実はどちらもメスです。産み付けられた場所によりその運命が決まり、女王バチ候補の幼虫にはローヤルゼリーが与えられます。
また、働きバチ候補の幼虫には、花粉や蜂蜜が与えられます。このエサの違いが女王への分かれ目です。
女王バチの役割は、卵を産むことのみ。オスとメスの産み分けを自由にします。ですから、その他の機能は退化しています。なんと1分間に2個の卵を産みます。ということは、1日に約2000個以上にもなります。さらに、働きバチの卵巣を抑制するフェロモンを出しています。
そんな女王蜂の寿命は約6年。
これに対し働きバチの役目は、女王バチの世話や幼虫の世話、蜜集めなど。ほとんどが雑用です。これが働きバチと呼ばれる理由でしょう。その寿命ですが約1カ月です。女王蜂の72分の1と実に短い人生です。
一方、オスバチの役割は女王バチと交尾をすることです。働きバチにエサを食べさせてもらい気楽そうですね。しかし、ほとんどのオスは交尾後に亡くなってしまいます。また、交尾をする前にオス同士の争いで亡くなってしまうオスバチもいます。たとえ生き残ったとしても、役に立たないオスは巣から追い出されてしまいます。
まとめ
私たち人間の社会と同じように昆虫社会もなかなか厳しいですね。 「個」ではなく「全体(巣)」を生かすための戦略なのでしょうね、実にうまくできています。自然の摂理は偉大ですね。
働きバチとオスバチは気の毒な気もしますが。ここでお伝えできなかったこともあります。興味をもたれた方は、関連書籍をご覧になってください。
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